ギター紹介

Epiphone Texanってどんな音?20年Texanに恋焦がれたおじにいさんがレビューします。〜愛器紹介②part 2 Epiphone Elitist 1964 Texan〜

ビートルズが好きな方、ポールマッカートニーが好きな方の多くはTexanってどんなギターなんだろうと興味を持たれている方も多いのではないかと思います。

Texan欲しいけど、ビンテージはちょっとと苦手、安いTexanも嫌だ、興味はあるけど、Epiphoneにしては高い、、、と思っている方に向けて発信したいと思います。

基本スペック

トップ        :シトカスプルース単板
サイドバック     :アフリカンマホガニー単板
ネック        :マホガニー
指板/ブリッジ    :ローズウッド


1964、つまりPaulが使っていた1964年製のTexanのリイシューものです。

バックもきれいな木目です。

このトラスロッドカバーの2つネジと、Gotoh製かKluson製かはわかりませんが、白ボタンの3連ペグがたまりません。
また、この“Epiphone”の字体もアバロン細工で書かれており、こだわりとロマンを感じます。
細かい違いはあれど、木材のスペックは基本的にはGibsonのJ-45とほぼ同じです。

詳しくは前回の記事に書きましたが。私にとってこのギターは初恋の人であり、運命の人です。
このブルーラベルもたまりませんが、シリアルが“900”なのです。
そう9といえばJohnですね。このギターにはBeatlesが詰まっているのです。完全に自己満足ですが、、、。

TexanとJ-45の違い

Epiphoneの歴史を少しだけ語ると、60年代は同じ工場でこの2つのギターを作っていたそうです。
ですので、使われている木材などはほぼ共通しています。
私のTexanは日本の寺田楽器製なので、関係ありませんが、、、。しかしながら、大きな違いが1つあります。
それはスケールの長さです。
つまり、ギターのナットからブリッジまでの長さ、少し違いますが、もっとざっくり言うとネックの長さです。
Texanはロングスケールで、J-45はショートスケール、いわゆるGibsonスケールというやつですね。
わずか数センチの違いですが、それが結構違うのです。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: CwMTVnGVIAA4bAC-1-300x300.jpg

https://twitter.com/Eagle_Works_/status/793499230543355904/photo/1より

右のギターの方が首が長いのが見て取れると思います。
この長いネックがYesterdayのような1音下げた場合にも十分なテンション(弦の張り具合)を保持してくれるのだろうと思います。

Texanの特徴

◇アジャスタブルサドル

アジャスタブルサドルか固定サドルか、その議論は三日三晩続くと思います。
しかし、このサドルではないと出せない音があるというのはご同意いただけるでしょう。
普通の固定サドルの場合にはブリッジとサドルが接しています。ブリッジの溝にサドルをはめ込みますよね。
しかし、アジャスタブルサドルの場合サドル(画像の白い部分)とブリッジは浮いているのです!!
は?と思われますよね。
左右のネジでサドルの高さを変えられる(故にadjust+able)、つまりサドルが上がったり下がったりするので、ブリッジと接しているのは左右のネジなのです。
それが、このギターのジャキジャキ、カリカリとした少し金属的な音の理由となるわけです。

◇ナローネック

1960年代のGibson、Epiphoneに共通ですが、超ナローネックです。
上の画像のノギスでは約40mmですが、公式には39mmになっています。
よく、「ネックが細くて初心者や手の小さい方にもおすすめ」のような宣伝文句のギターがありますが、それでも41~42mmといったところでしょう。39mmというのは異次元の細さです。
このネックを握ると綾波レイの手首ってこんな感じなんだろうなと思います。
この点はかなり好き嫌いというか、気になる、ならないは出るだろうなと思います。
私は普段ソロギターを弾くので、他のナット幅44~45mmのギターから持ちかえると違和感を覚えます。
ですので、コードストロークやアルペジオで弾き語る時によく使用しています。
ナット幅が狭いということはサウンドホール上での弦の感覚が狭いということです。
ストロークの際にピックが6弦にあたって1弦に向かって駆け抜けるスピードがほかのギターよりも早いということです。
この誤差のような差が、このギターのジャキジャキ感に出て、疾走感のある気持ちの良いストロークになるのでしょう。

サウンド

サウンドはマホガニーらしい芯はないけどもふわっと広がるような音色です。
そこにアジャスタブルサドル特有のジャリジャリした感じとロングスケールからくるパンっとした張りのある音が特徴ですかね。
仕様弦:エリクサーフォスファーブロンズカスタムライト
張り替え後、3か月ほどでしょうか。
マイク:Shure MV88(iphone用コンデンサーマイク)
エフェクト等何もかけてません。iPhone使って録音のみです。
よく思うのですが、youtubeなどのレビュー音源ってどのマイクを使って、どういうエフェクトをかけて、どの弦を使っているとか明確にしてほしいですよね。

金属的なジャキっとしたおとがありますね。しかし、それだけでなく、しっかり胴でも鳴っている感じがあります。
Texanと言えばYesterday。これだけで気分はポール・マッカートニーです。
ノンコーティング弦で少しくたびれてきたぐらいでないと、あのCDの音は難しいですね。エリクサーだとキラキラしすぎます。
次は“Jenny Wren”これも1音下げですが、近年のTexanと言えばこれかなぁと。
しかし、PaulのTexan、今は固定サドルになっていましたね、、、。
次に“Blackbird”です。チューニングはレギュラーです。D-28との比較にどうぞ。
最後に“Norwegian Wood”です。カポは2です。
「Texanでノルウェーの森などありえない!!J-160Eを使え!!」とお怒りの声をいただきそうですが、Texanのジャキジャキ感が伝わればと思っています。

まとめと余談〜少しでも興味を持っていただいた方へ

前の記事でも書きましたが、周りからは「え~Epiphoneに25万??その金額ならJ-45買うわ~。」と結構言われました。


確かにその気持ちもよくわかるのですが、「Paulのものと同じ仕様のEpiphone、オレが買わねば誰が買う??」と訳のわからないことを思って購入しました。


今でもその選択は正しかったと思います。
ギターを買うということはブランドを買うのではなく、ロマンを買うものだと信じております。笑
中古市場を探せば15万ぐらいでは出ているのではないでしょうか。

近年、ギブソン が本気で作った“USA Taxan”なるものが発売されました。

ヘッドの形が違うのが、見えますか。これは1950年代の初期の頃のTexanのデザインを踏襲しているようです。

しかし、Epiphone =廉価版、Texan=ポールという印象があまりにも強い中で、ビートルズの匂いを消臭したこのギターには、???と思うのが正直な気持ちです。

デジマートなどでも数もそれなりにありますが、どんどんセール価格になっております。ギブソンを輸入する際に抱き合わせになるのでしょうか、、。

しかしながら、音は抜群に良かったです。一度試奏させてもらったのですが、ロングスケールも相まって、なんなら私はJ-45よりも音質弾き心地の面で好みではありました。ビートルズ臭がしないだけで、素晴らしいギターです。それだけに、セールになっているのが辛いです。


確かに、Epiphone Texanとは万人受けするギターではないかもしれませんが、ロマンが詰まったギターです。
悩んでいる方の参考に少しでもなればと思います。

Epiphone Texanオススメです!!

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  1. トモ より:

    こんにちは。メルカリでご返事いただいた トモです。次回の更新を楽しみにします。

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