ギター紹介

Gibsonのアコギといえばマホガニー?いえメイプルです。~元愛器紹介Gibson Dove~

ギブソンのアコギと言えば真っ先に思いつくのはもちろん、J-45でしょう。そして、Hummingbirdですよね。
そのどちらも基本的にサイドバックはマホガニーと呼ばれる木材が使われています。
しかしながら、キングオブフラットトップことJ-200というギブソンの最高峰ギターのサイドバックはメイプルになっています。
これはつまり、ギブソン側からすると、
「うちはメイプルでやらせてもろてます~」
というメッセージでしょう。
そして、Doveもまたメイプルになっています。
「Dove??あ~洗顔料の?」
違います!!Doveは「鳩」という意味です。洗顔料で有名なDoveにも鳩のマークが入っています。

金色の部分が鳩になっています。

J-45やHummingbirdは周りで持っている人がいたり、楽器屋さんで見たりしますよね。
しかし、Doveはなぜかあまり見かけません。
Hummingbirdに比べるとやや不遇気味の平和の象徴、Doveのレビューと評価を独断と偏見で書いてみようと思います。

サウンド

お恥ずかしながら、2017年に購入したDoveですが、つい先日、諸事情あって手放してしまいました。
その頃の自分はまさかブログをするやなんて露ほども思っておりませんでしたので、まともな音源ではありませんが、、、、
iphoneにコンデンサーマイクを挿しこんでの一発録りです。
この音源も別れを惜しみつつ弾いていますので、涙で手元が見えておりません。

マイクのゲインが小さかったのか、音量が小さめで申し訳ありません、、、。

3か月ほど前に手放してしまいましたが、約4年に渡ってDoveは私のメインギターでした。
初めてDoveを手に入れたときは「この音を自分は探していたのだ、、、」とさえ思いました。
手放した理由も含めて、Doveの所感を述べたいと思います。

・メイプルサウンドの特徴

メイプルとは日本名で言うと楓の木です。マホガニーに比べるとかなり硬質な木材になります。
手で軽く叩いただけでも、差ははっきりとわかります。
ですので、弦を鳴らした時の振動はマホガニーに比べると弱いですが、その分、音が返ってくるのが速いです。
なんというか、トランポリンの上で跳ねるのがマホガニー、
対してメイプルはコンクリートの上で跳ねるイメージでしょうか。
そのあたりが「レスポンス」が良いと言われる理由なのでしょう。
良く言えば、クリアで明るく煌びやかな、悪く言えば味気のない、そんな音でしょうか。
音質的にはかなりフラットに音がでます。低音域、中音域、高温域がバランスよく鳴ります。
ですので、自分が弾きたいように音が出せる。それが私がフィンガーピッカーにも関わらず、Doveをメインギターとして愛用していた理由です。

・Doveのメイプルサウンド

上の話はあくまでも一般的なメイプルサウンドに対するイメージです。
このDoveというギターはそれだけでなく、メイプルといえどやはりGibson、音量はそこまで大きく出ませんが、ゴンっという低音がしっかり出るギターになっています。Taylorの600シリーズの試奏もしたことがありますが、それに比べるとDoveは非常に豊かな倍音を含んだなんとも言えない豊かな音がします。
また、Doveはロングスケール(長いネック)ということもあり、張りのある、パリッとした音が返ってきます。

・フィンガーピッキングとの相性の良さ

Doveでソロギター??散々周りからバカにされてきましたが、音質的には指弾きとの相性は抜群だと思っています。低音がしっかり出て、伸びやかなサスティンを持った高音、これはソロギターなどのフィンガーピッキングに最適ではないかと思います。それでいて、ニュアンスも出しやすいため、ストロークやアルペジオでの弾き語りにももちろん良いのですが、やや高音域が歌の邪魔をしてしまう印象です。
そして、重要なのがエレアコとしての力です。フィンガーピッキングの場合、ライブではマイクを前に立ててというわけにはなかなかいきません。
そこでピックアップを用いるのですが、メイプルギターであるDoveは出音の音域に大きな偏りがないため、非常に素直な音を出力し、サウンドメイクもしやすくなっています。

・じゃあ、なぜ手放したの??

と、当然思いますよね。「Dove良いですよ良いですよ詐欺だ」と言われたもしょうがないですよね。
理由はたった一つ、、、、
大きすぎる、、、。
Hummingbirdと同じくスクエアショルダーのギターですので、脇に抱える時に腕がかなり持ち上がってしまい、長時間弾くとどうしても疲れてくるのです。
ちょうど、Doveに代わるメインギターを購入したので後追いで資金を作るためというのもありますが、一番はサイズ感です、、、。
私は178cmあるので決して腕も短くはないと思うのですが、やはりもともとは欧米の方々向けに作られたギター、その中での大きめのスクエアショルダーは小柄な日本人にはやや不向きなのかなとどうしても思ってしまいますね、、。

基本スペック Gibson Dove

トップ     : シトカスプルース
サイドバック  : メイプル
ネック     : メイプル
指板・ブリッジ : ローズウッド

ナチュラルのトップに赤いサイドバック、これがなんとも高級感があり、美しいですね。
また、一見髭のように見えるブリッジも良いです。
弾きこむと、ピックガードの模様が消えてしまいます。
Hummingbirdは鳥が逃げた、とよく言われますね。
私のDoveは枝が落ちた状態です。

まとめ

Doveは素晴らしいギターです。楽器屋さんで見かけたら一度は弾いてみることをおススメします。
ではなぜHummingbirdに比べ人気がないのか、、、
個人的決めつけですが、名前の差ではないかと。
Hummingbird vs Dove
ハチドリvs 鳩
なんとなくHummingbirdが勝ちそうですよね?
この2つのモデルは1960年代の初期に発売されたそうです。
Hummingbirdの上位機種としてDoveが出たはずなのに、Hummingbirdの人気が高すぎて生産が追い付かず、サイドバックがメイプル、要はDoveからの使い回し、のHummingbirdも生産されたようです。
それが近年でも、限定モデルとしてサイドバックがメイプルのHummingbirdが発売される理由なのだとしたらおもしろいですね。
一度手放してしまったDoveですが、いずれ必ずもう一度手に入れたいと思っています。
そしてその時はただのDoveではなく、“Doves in Flight”これを購入っしたいですね!

Doveおススメです!!

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